ぼくは鳥と言ってもいわゆる小鳥が好きで、カモやタカなどの大きな鳥にはあまり興味は無いのだけど、姿や色の気に入った鳥もいないことはないのです。
 そのひとつがクロツグミ。でも、これがなかなか見ることができない。
 これまでに山中湖や長野の戸隠などで数回出会った程度。

 先日、山中湖の水場で一人、暗くなるまで観察していると、遠くで鳴いていたクロツグミの声がだんだん近づき、ついに目の前に。
 一瞬緊張したけれど、すでに夕方の6時半、あたりは薄暗く、クロツグミはこちらに気がついていない様子。

 水浴びをするのかなと思ったら、水場を通り過ぎてキョッキョッと鳴きながら、時折立ち止まってはあたりを見渡す、といった行動を繰り返し、ぼくの前を通りすぎで反対の方向へ行ってしまいました。
 その間1、2分。
 どうも、縄張りの巡回の途中だったらしいのだけど、警戒心の強いクロツグミが、こうやって歩きながら巡回する姿は初めて見たので、ちょっと感動。

 誰もいない森の中で、見たかった鳥や花に出会うと、その光景を独り占めした気分になって、なんとなくうれしくなっちゃうんだよね。